今日帰宅時にわんだーらんどに寄ってレジ待ちをしてたときにオススメ展示されてて目に入ったコミック「聲の形」がちょいと気になったので購入。
とりあえず絵が好みだったのと思春期モノっぽいところで興味を引かれたわけなんだけど・・・キツいわ、コレ(泣)
小六の主人公(やんちゃなガキ)のクラスに耳の不自由なヒロインが転校してくるという話なんだけど、
分かる人には分かる例えで言うと、琴浦さんの1話Aパートを丸々一巻見せられる感じ。
小六のわりにガキ過ぎる主人公がそこまでの悪意がないままヒロインをいじめて始めてしまい、
それがクラス全体に波及していく様がとてもリアルで怖い。
しかもそれに対する担任の対応がまたそれっぽいと言うか、「あぁ、こうしていじめが広がっていくんだな」と妙に納得してしまった。
そして途中からはそのいじめが問題になって主人公一人に責任が押し付けられて、主人公もいじめの対象になっていくわけだけど
その時の担任の主人公に対する「自己責任だ」という台詞がこれまたキツい。
小六に自己責任とかできるわけねぇじゃん!しかも精神的にガキ過ぎるってのに。
でもまぁ、正直これが今の教育現場の姿なんじゃないかと思う。
ぶっちゃけ私が先生で同じ立場に置かれたときに適切な対応ができるかと訊かれたら多分ムリだろうし
言っちゃ何だが勉強を教えることしか習っていない先生にそれを求めるのは酷だと思う。
小学高学年となると自意識とともに他人の目が気になりだしてくるころだから
そんな時に「普通ではない」存在に対して、自分が攻撃されないよう普通の側に身を置いて普通ではない存在を攻撃してしまうんだよね。
まぁ、これはこの年代特有ではなく日本社会の構造そのものだったりするんだけどさ。
先生もその中で育ってきたわけだから、その行為を否定することはできないだろうし。
その後ヒロインが転校してしまっても主人公へのいじめは続き、すっかり人間嫌いになった主人公が高3になり、
そのまま道を外れた人生を歩む未来を悟ったときに、人生の転機となってしまったヒロインに会いに行くというところで一巻が終わるんだけど
日本の社会って道を外した人間には厳しいよなぁ、とつくづく感じた。
それが日本の民度を保っている要因であるとも言えるんだけど、一度道を踏み外してしまうと社会全体が排斥しようとするので戻る機会が無い。
この作品の主人公の場合はまだそこまで致命的じゃないというか、後戻りができる段階なんだけど
学校を出る段階で社会に戻れないとそれでもうアウトなんだよねぇ。
前科者とかもそうだけど、そういう人間を受け入れることができる環境が少なすぎる。
せめて社会復帰の意思がある人には機会が与えられる社会であってほしいなぁとは思う。
うむ、漫画の感想のはずが社会批判?にまでなってしまった。
二巻以降主人公とヒロインが新たに関係を構築していく過程で立ち直っていく物語だと思うので
続きを楽しみに待っていよう。
2013年11月20日
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ちょっと興味あります(笑)