2013年08月11日

誰向け?

今日は友人に誘われて「終戦のエンペラー」を観に映画館へ。
良い映画だった。・・・だったんだが・・・誰向けなの?この映画。

映画の内容としては、日本人を恋人に持つ知日家の主人公(アメリカ軍人)が
マッカーサーに命じられて昭和天皇の戦争責任の所在を調べるというもの。
日本が好きな主人公や占領政策を成功させたいマッカーサーとしては
日本中から非難されるであろう天皇への裁判を回避したいのだけど
アメリカ政府は天皇を有罪にしたいので、何としても天皇の無罪を証明する
証拠が欲しいので奔走するという話。

その過程で語られるのは戦争批判とかではなく、天皇制を取りまく
アメリカ人が理解できない日本人の特殊性。
もともと日本人ははっきり語らないし責任の所在も分かりづらいけど、
天皇制については輪をかけて不明瞭だからなぁ。
この辺は日本人は分かるんだけど、この映画を観たアメリカ人はどう思うんだろう?

あと、出てくる人物についての説明がほぼ無いので、誰がどういう立場の人物で
どういう意見を持っていたのかを事前に分かっておかないと
語る内容の重さが分かりづらいのも難しいところ。
私はこっち方面に興味のある日本人なので出てくる人物については把握してたけど
その辺詳しくない人が観ても訳分からんと思うぞ(笑)

昭和天皇がマッカーサーに会うところで映画は終わるわけだけど
途中でものすごく盛り上がることも無く、ラストがカタルシス溢れるということもなく
最初から最後まで静かな映画だった。
観終わった時、「邦画じゃないよな?これ」とか思ってしまったぐらい
アメリカ映画とは思えない映画だった。

この映画で描かれている日本人観は今もそんなに変わってないと思うので
欧米から見たら日本は未だに理解できない国なんだろうなぁ・・・
posted by HAGER管理人 at 22:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記(愚痴とも言う)
この記事へのコメント
いやー、ほんとにまったく盛り上がらない映画でしたねー。まあもともと派手な映画ではないと思ってましたがだいぶ先をいってましたw
今度「日本敗戦」のムック貸して下さいw
私も読みたくなりました。
Posted by ぱくまん@exit at 2013年08月12日 05:47
>ぱくまんさん
 日曜はお誘いありがとうございました。
 ちなみに「日本降伏」の本は当時の日本首脳部の対応について
 かなり批判的な内容でしたね。
 まぁ、それはそれで一つの視点ではあるので読んでみてください。
Posted by HAGER管理人 at 2013年08月14日 01:03
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