2016年09月22日

ものすごくものすごーく(Pola風)苦労はしたんだけど・・・

9/19にメタルボックスで開催された旧キットコンペ
私はよりにもよってクソキットと名高い旧1/144サザビーで挑んだ。
これはそれまでの激闘の日々を記録したものである。

・・・ごめん、久々の日記すぎてノリを忘れてる(笑)

そもそも「赤」「専用機」「ファンネル」と私が嫌いな要素が満載のこのキットを選んだ理由は
メタルボックス店長の「RIOさんはサザビーね」の一言から(笑)
一応この旧キットコンペ自体が私を初めとする旧キット好きの面々が推したから実現したようなものなので
言い出しっぺはそれなりのキットを攻略しないといけなかったのよ。
まぁ、サザビーじゃなければハンマハンマ作るつもりだったから、どのみち苦労はしてただろうけどさ・・・

さて、素材となる旧キットサザビーだけど、映画放映当時に製作してあまりのクソっぷりに
色も塗らんと捨ててしまった記憶がある。
それから20年以上ぶりに組んだわけだが・・・やはり格好悪い(笑)
設定画の角度に合わせると結構似てるんだが、それ以外の角度ではダメダメ。

20160922a.jpg20160922b.jpg

全体で見ると上半身(と言うか肩アーマー)のボリュームに下半身が完全に負けてる。
その上サイドスカートのせいで脇が締めれないから、上半身も妙にだらしない印象を受ける。
キットとしてのボリュームはかなりあるんだけど、漫然と盛ってるだけでメリハリが無い感じだったので
プロポーション改修のポイントとしては
 ・下半身のボリュームアップ
 ・サイドアーマーの高さを抑えて脇を締めれるように
 ・肩アーマーのコンパクト化
 ・その他のアーマーは大型化
といったところか。

あと、設定画とか立体物を見てるとそうでもないんだけど私的にはサザビーはかなり重MSな印象があるので、
全体的に薄いキットの前後幅を厚くして、プロポーション的にはスマートだけど
全体を見たらゴツいという感じを狙うことにした。

以下、各部の改修ポイント詳細
(なお、写真は文章とは概ね関係ないです。ピンポイント撮影とかするヒマなかったんだもん・・・)

■頭部

ヘルメットの形状は悪くないものの細いのと、フェイス部が(設定画通りだが)前過ぎで格好良くないので切り離して
ヘルメット部は1mmプラ板を挟んで幅増し、フェイス部は奥まった位置に固定。
モノアイをウェーブのOボルトに置き換えた。
振り返ってみるとここが一番弄った箇所が少なかったなぁ。
20160922c.jpg

■胴体

外観的にはキットパーツは比較的残ってるものの、構造的にはほぼ別物(笑)

胸から肩にかけて何か気持ち悪いラインになっててメリハリも無いので、まずは左右の胸ブロック?を切断し
胸ブロック前面にエポパテを盛ってキュベレイやF2っぽいラインを強調しつつ前後に約15mm幅増し。
謎のスリットモールドは開口して薄く削りこんで、中にインテークパーツ仕込んでるのは
言わないと分からないポイント(笑)

腹のメガ粒子砲部分で腰も切断して、上半身はやはり前後に約10mmほど幅増し。
頭を若干埋まり気味にするつもりだったのに襟が上に向かって絞られていたので、襟はプラ板を曲げて新造。
胴体中央前面のクチバシ?はこれまたメリハリが無くてヌルヌルだったので、エポパテとプラ板で強調してみた。
襟を広げたせいで胴体内が丸見えになるので、適当なジャンクパーツを詰め込んでる。
パイプスプリング付けて頭部乗せたらあんまり目立たんかったけどね(笑)

ちなみに腕を接続するポリキャップは胴体中央部にあって左右の胸ブロックは間に挟んでる構造だけど
腕の軸位置は首や脚の軸位置からみて5mmほど後ろにしてる。
これで立たせた時に自然にS字立ちになるように意図したもの。
もともと肩は前後スイングしない構造だったからこうしたんだけど、製作中に前後スイングを追加しちゃったので
あんまり意味なくなった感があったり(泣)

20160922e.jpg

■腰

一番キットの原型を留めていない部分(笑)
何しろフンドシとフロントスカート以外新造パーツだからねぇ。

フンドシ部がとにかく細くて貧弱だったので3mm角棒を挟んで幅増し。
それ自体も斜め前に張り出すように形状変更し、ついでに上半身に合わせて前後にも10mm程度幅増し。
バーニア?はすべてウェーブの角ノズルに変更してる。
腹部メガ粒子砲はこれまた貧弱で全然強力そうじゃなかったので、ビルダーズパーツの砲口パーツとプラ材で新造。
それに加えてメガ粒子砲の砲尾部分をジャンクパーツで追加してる。

さらに設定画ではリアスカート先端がインテークっぽいのをメガ粒子砲の排熱部と解釈。
大型化したリアスカート内部にメガ粒子砲のジェネレーターっぽいパーツを配することで
胴体前面からリアスカート全体で強力なメガ粒子砲ユニットを形成してるということにした。
ジェネレーターパーツももちろんジャンクパーツで製作してるけど写真に撮るの忘れてたのは無念(泣)
リアスカート自体はキットパーツベースではどうしようもなかったのでプラ板で新造。
ジェネレーターパーツの下にプロペラントタンクを配するのはナイチンゲールのパクリ(笑)

20160922f.jpg20160922k.jpg

フロントスカートは切り離してインテーク?をウェーブの角ノズルに置き換えた程度。
サイドスカートはキットパーツがまるで使えなかったのでプラ板で新造。
バーニアを仕込もうとするとどうしても高くなって脇が締まらなくなるので普通の装甲ということにしといた。
一応どちらもポリパーツ接続だけどあんまり動かない(泣)

動力パイプはリアスカートと繋ぐ必要もあったのでスプリングに変更。
中継パーツ?はプラパイプで新造。


■肩アーマー

肩アーマーはキットだと一体成型でこれまたメリハリに欠ける造形だったのでブロックごとに切り離し、
各部をポリパーツで接続することで立体感が出るようにしている。

肩前後のアーマーは珍妙な形状だったのでプラ板とエポパテで新造。
プラ板を同じ形状に切り出し、それをゲージにパテを削ると形状を揃えやすいのでオススメ。
バーニアはやっぱりウェーブの角ノズル。

肩上部のアーマーは実は形状変更ナシ。
初めは小型化しようかと思ってたけど、組んでみたら思いの外収まりが良かった。
ちなみに元デザインにあるリブは脛も合わせて今回はオミット。ってかあのモールド何なんだろうね?
アーマー内部は目立つのでジャンクパーツでちょこちょことディティールアップ。

肩外側の三連バーニアが付くアーマーはキットでは上腕パーツに接続されてたけど、肩接続に変更。
キットのままだとノズルだけポツンと付いてて、上腕との接続はアーマーでやってるという意味不明な構造なので
バーニアは接続部含めてプラサポ+MSGの丸バーニアで製作して、
アーマー自体は2mm幅増ししてバーニアパーツに被せてるだけという構造にしといた。
普通はこうだよねぇ。

肩内側のアーマーは目立たないけど実は一番重要。
これが間に入って腕と胴体を接続するし、各アーマーもここに接続されてる。
あと、後述するシールドもアームを介してここに接続されるのでガッチリ作らないといけないけど
あんまりスペースも大きくないというジレンマ(泣)
一部2mm径を使ってるので腕を動かす時には注意!!

20160922d.jpg

■腕

当時の酷評の原因の一つにこの腕の構造があるのは間違いないと思うんだけど、何であんなことになってたんだろうね?
まぁ、それでもジェガンあたりは形状は悪くなかったのに対し、サザビーは形状もダメだったのが一番の問題だったんだが。

上腕は切り離して待望の横ロール追加(笑)
肘関節をMSGのポリ関節に置き換える予定だったので、上腕は1mm幅増しの上でくり貫いてプラサポを埋め込み。
あとは外側のシリンダーをMSGのシリンダーに置き換えた程度。
肩側はポリキャップ含めて当時のまま。

下腕は装甲部分と内部に分けて内部は1mm、装甲部は2mm幅増し。
内部は手首の接続部周辺をプラ材で新造。手首の接続はMSGのボールジョイント。
設定ではここにビームサーベルが収納されてるはずなんだけど、面倒くさいのでパス(笑)

装甲部は外側に向けてエポパテで大型化。
設定ではバルジ部分に用途不明のモールドがあるので、開口してガーベラテトラっぽい速射砲を仕込んでみた。
目立たないのでコンペでは誰も言及してくれなかったが(泣)

20160922h.jpg

■脚

シルエットは大きく変わってるけど、パーツ自体は結構元キットを使ってたり。

太腿は後ろ側にパテを盛って06R風にボリュームアップ。
あと股関節付近で太腿をぶった斬って横ロールを追加。
装甲形状に合わせても良かったんだけど、横ロール性能を最優先したらこうなった。
このプロポーションだとちゃんとハの字立ちできないと格好悪いからなぁ・・・

キットの脛パーツは内部のダボやら何やらすべて切り飛ばして完全に外装として使用。
前部装甲とそれ以外を切り離してプラ板とエポパテで前後に長い(と言うか下側に向かって広がる)ように整形。
膝アーマーも上部が広くなるようにくさび状に幅増ししてる。

アーマー中にはプラサポとジャンクパーツでフレームとMSGのバーニアを組み込んでみた。
塗装するまではいかにもプラサポの組み合わせと言う感じだったけど、色塗るとそれっぽく見えるのは面白い。
バーニアはとにかくデカいのを入れたかったので、このサイズのを片側4発組み込めたのは嬉しい。
そのくせ下面からの写真を撮って無いというこの体たらく・・・

足首は踵部分とアンクルガード?の側面はキットのままだけど、他はプラ板で新造。
爪先もキットのを改造しようとしたんだけど、あまりに先細りすぎて芯にすらならなさそうだったんだよね(笑)
中にはエポパテが詰まってて結構重いんだけど、これでも重心バランス的にはギリギリだったという・・・

20160922g.jpg20160922l.jpg

■バックパック

胴体の前後幅を伸ばした都合、そのままだと貧弱極まりなかったのでこちらも幅増し。
確か中央ブロックは前後左右に10mmずつ、左右ブロックは前後のみ5mmだったはず。
バーニアもキットより二周り以上大きいMSGのものに換装。

ファンネルコンテナ&ファンネルは今回唯一の形状そのままのパーツ。
ファンネルコンテナは展開しないけど、形状的には問題なさそう&あんまり拘りが無いので、まぁいいんじゃないかと(笑)
接続のみMSGのHIPS関節に変更。

プロペラントタンクは後部スカート裏のものとお揃い。
あんまり好きじゃないから普段はプロペラントタンクを付けない人が4本も!!


■ビームライフル&シールド

設定画ではキット通りの大きさらしいんだけど、本体がこれだけボリュームアップしてるのに
そのままだとあまりに貧弱なので、こちらも大幅ボリュームアップ。

ライフルは要所で切り刻んだ上でそれぞれ縦7mm、幅3mm、長さ30mm延長して大型化。
間違いなく腕と干渉するので、トリガー部が横にスイングするようにポリキャップを仕込んでる。

シールドはキットの外周に現物あわせで1mmプラ板を貼り合わせて整形。
・・・と書くと一行なんだけど、整形はけっこう大変だった。
当初の構想ではこのシールドを二枚用意して左右に装備するつもりだったけど、一枚だけで気力が尽きた(泣)

ネオジオンのマークはビルダーズパーツのレリーフパーツを貼り付けただけ。
でもこれよく見たらシナンジュのシールドのレリーフだから、ネオジオンじゃなくて袖付きなんじゃ・・・
まぁ、気にしない気にしない(笑)

で、これだけ大型化すると、設定通りに下腕に装備するのは難しいので
肩アーマーのところで書いたように、アームを介して肩に接続するようにした。
これでポージングに大きな幅を持たせれるようになった・・・んだが、可動範囲がそんなに広い訳でも無いので
あんまり意味無かったと言う・・・

20160922i.jpg20160922j.jpg

■塗装&マーキング

赤い部分はファントムグレーを下地にExホワイトで立ち上げ塗装をして、上からサザビーカラーでフィニッシュ!だったんだけど
サザビーカラーの発色が思ったより良くて、微妙なグラデーションが全部飛んだ(泣)
まぁ、総帥機だから綺麗めの塗装でも全然いいんだけどさ・・・

20160922m.jpg20160922n.jpg

黒い部分はツヤ消し黒を下地にミッドナイトブルー。
こちらは想定通りの色だけど、あんまりグラデーションな感じはしないね。

20160922o.jpg20160922p.jpg

メカ部分はツヤ消し黒を下地にジオン系グレー。
まぁ、こちらは無難な感じ。

バーニアは今回初使用のクレオスのメッキシルバーNEXT。
先日覗いたオートモデラーの集いでバイクのフレームが綺麗な銀色で塗られてるのを見て、
レシピを聞いたら黒+メッキシルバーNEXTとのことだったので、ちょっと使ってみたかったんだよね。

20160922q.jpg

今回は吹き方がイマイチであんまり綺麗にならなかったけど、ちゃんと塗れたらだいぶ良くなりそう。
しかも従来のメッキシルバーと違って少々触っても落ちたりしないのがいい感じ。
溶剤に水性アクリルを使う(臭いも確かに水性アクリルっぽい)のと、皮膚が結構荒れるのが注意かな?
日焼け後みたいに皮が薄く剥がれてるんだよねぇ。
何か特殊な溶剤でも使ってるんだろうか・・・

マーキングは今回は最小限。
ネオジオンの紋章はシールドに合わせてシナンジュから。
あとはフロントアーマーにシャアのパーソナルマーク、プロペラントタンクやリアスカート先端にちょこっと貼ったぐらい。
総帥が乗る旗機だからver.Kaみたいにあんまりコーションマークとかペタペタ貼るのは違うかなぁ?と。

「白だと派手すぎるからライトグレーのデカールを貼ってみたら」とアドバイスは貰ってたんだけど
あんまりしっくりこなかったので剥がしちゃったんだよね。
ただ、他の方の作品を見てからだと、もうちょっと貼っても良かったかなぁとも思ったり。

20160922r.jpg20160922s.jpg20160922t.jpg20160922u.jpg

■製作後記

といった感じで、久しぶりにガッツリとガンプラ改造したわけだけど、概ね狙ってた形状は出せたように思う。
サザビー自体はあんまり好きな機体じゃないけど、これだけ手を入れて作りこんだらさすがに愛着も沸くしね。
個人的には格好良く作れたんじゃないかな?

ただ、これについてコンペで何を語れと(笑)
製作について語ると上記の通りなんだけど、結局出来上がったらキットよりマシになった立体物なだけなんだよなぁ。
しかもすでにHGUCという最大公約数的には決定版のキットがあるわけだし(泣)
コンセプトは「あのクソキットをここまで!」だったのは確かなので、
そういう意味では出すべきはこの旧キットコンペだったわけだけど、自分の中で何かが足りなかった。

20160922v.jpg20160922w.jpg

他の方の作品見て「楽しんで作ってるんだろうなぁ」というのを感じると、
やっぱり作品はネタ仕込んで楽しみたいということなのかもしれない。
そういう意味ではコンテスト向けな人じゃないよなぁ、私って(笑)
11月開催予定のコトブキヤコンペについては今のところ考えてるプランはネタ満載ではあるので
その辺は大丈夫と思うけど、スケジュール的な問題が・・・
とりあえず、早く原型を上げよう。うん。
posted by HAGER管理人 at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 模型製作
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